
能楽対談 第656回
分林道治(シテ方観世流)
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金子直樹(能楽評論家)
節目の年に 初の東京公演にかける思い
▼京都の真謡会館を拠点に活動するシテ方観世流の分林道治氏が、東京で初めての個人主催の会となる『分林道治の会』を12月20日(土)に国立能楽堂で開催する。片山家から独立して30周年の節目。会に込めた思いとともに、分林家の歩み、能楽師として生きる覚悟を決めた瞬間、片山家での修業時代、年一開催している『初桜能』と『初秋の能』それぞれで意識していること、能に思う「“型”に抑制された表現の面白さ」ーー様々に語っていただいた。
[見出し]
・自身の会を東京で
・分林家のこと
・修業時代
・京都で二つの会
・新作を通して古典を知る
・真謡会館のことなど
・より深い能の表現を目指して
その時に九郎右衛門先生から『気持ちはわかるけど、地謡であなたの熱量を受け止めるには、私の方が良いよ』と仰っていただきました。熱量の共有という点では、やはり近い世代でないと伝わらないものがあると。(中略)…能以外でもなにか大切なことを一生にやろうという時には、曲にもよるのですが、出来るだけ信頼できる同世代の方にお願いするようになりました。(分林道治氏、本記事より)
能を半世紀近く拝見してきて思うのは、やはり常の型の素晴らしさです。(金子直樹氏、本記事より)
【そのほかの読み物】
〈批評と感想〉
珠三回の「隅田川」とTTR夢の競演~2025年9月の公演から〜
高桑 いづみ
▼2025年9月3日『国立能楽堂企画公演』から「才宝」野村萬★、「玄象」片山九郎右衛門、6日『五蘊会』から「隅田川」友枝雄人★、7日『観世会定期能』から「隅田川」大槻文藏、10日『囃子科協議会定式能』から「山姥」梅若紀長・金春惣右衛門、12日『銕仙会』から「巴・替装束」鵜澤光、「融・思立之伝・白式舞働之伝・今合返」観世清和★、13日『TTR能プロジェクト 五十回記念プレミアム公演』から「楊貴妃・干之掛・台留」大槻文藏★、「遊行柳」浦田保親・前川光長、「景清」友枝昭世★、19日『国立能楽堂定例公演』から「謀生種」野村万作、20日『則重則秀の会』から「口真似」山本則光★、「法師が母」山本東次郎★、23日『Denbun能』から「隅田川」味方玄★を紹介。(★は写真掲載)
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【連載】西三河在住能楽研修者の眼差し:令和七年九月の名古屋能楽堂舞台
飯塚 恵理人
▼2025年9月7日『名古屋能楽堂九月定例公演』から「源氏供養」長田郷、「弓矢太郎」鹿島俊裕★、「葵上・梓之出」久田三津子、27日『第三十二回 名古屋片山能』から「頼政」片山九郎右衛門、「玉井」味方玄・古橋正邦★を紹介。(★は写真掲載)
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写真と文:九月の梅若会
文・高橋良子 写真・駒井壮介
▼9月21日に梅若能楽学院会館で開催された『梅若定式能』から「胡蝶」梅若景英と「天鼓・盤渉」川口晃平を写真とともに短文で振り返る。
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〈ニュース、レポートなど〉
■能楽協会 楽しむ能「楽」プロジェクト! 11月は熊本城天守閣と沖縄・久米島で★
■【訃報】広島克栄氏
■速報!書林アカデミー東西古典の共演
■国立能楽堂カレンダー発売中!
■至芸に至る梅若紀彰
■復曲能「成田山」が能楽堂初公演 鈴木啓吾氏が一乃会で★
■桂よね吉✕茂山千五郎 笑えない会Legacy新企画★
(★は写真掲載)
◆2025年11月の全国の能楽公演カレンダー「今月の能」収録◆


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