「子午線の祀り」の上演も 世田谷パブリックシアター 開場記念プログラム発表

能楽タイムズ本紙

 本年4月に開場20周年を迎えた世田谷パブリックシアター(東京都世田谷区)は、年間を通じて特別な『開場20周年記念プログラム』を用意する。同月6日に同プログラムについての報道記者会見が行われた。

 会見には、財団法人せたがや文化財団理事長で世田谷パブリックシアター館長の永井多惠子氏と、平成14年より15年間にわたり同劇場芸術監督を務める狂言方和泉流の野村萬斎氏が出席。「この劇場は地域の公共劇場と同時に日本の文化を国際的に発信していく場」と永井氏が話すと、萬斎氏は「日本の舞台芸術はバリエーションに富んだ、まさに宝の山」「古典芸能の継承者として、時代を経ても楽しめるような息の長い作品を創っていきたい」と今後の意気込みを語った。

 なお、会見に先立ち開場記念日の5日には萬斎氏らによる『トーク&パフォーマンス「MANSAIボレロ」』が行われたほか、7〜9日には記念連続公演が行われ、同氏をはじめ野村万作氏など「万作の会」所属能楽師らがアニバーサリーイヤーの幕開けを祝した(次号に報告記事掲載)。

 記念プログラムでは今後、7月に木下順二原作「子午線の祀り」(主演・野村萬斎)が、来年には、一昨年の「藪原検校」に続く、井上ひさし(原作)×栗山民也(演出)×野村萬斎(主演)のタッグ企画の第二弾『シャンハイムーン』の上演などが予定されている。

 問合せ=世田谷パブリックシアター☎03─5432─1526(代表)、https://setagaya-pt.jp/へ。 (写真は同劇場客席で。右=永井多惠子氏、左=野村萬斎氏)



※能楽タイムズ5月号より