能楽タイムズ8月号

能楽タイムズ本紙

201608

 能楽対談(鼎談) 第577回

〈大藏三兄弟〉

大藏彌太郎氏・大藏基誠氏・大藏教義氏

「それぞれの〈想い〉」



▼狂言方大藏流で〈大藏三兄弟〉として活動する、大藏彌太郎、大藏基誠、大藏教義の三氏。狂言の「楽しさ」を伝えるために、通常の舞台のほかにそれぞれが個人の会を主催している。能楽堂、喫茶店、イベントスペースなど、各自それぞれのやり方でありながら、その通底にあるのは同じ「狂言」に対する想いだという。「狂言」が現代を生き抜くのに必要なものとは。


[見出し]

『大藏三兄弟』

個別の活動も

親族で仕事が出来る

今後のことなど



【その他の読み物】

〈批評と感想〉

6月のタブー ~能・狂言の舞台から~

村 尚也(むらなおや)

▼「木賊」永島忠侈※、「百萬・法楽之舞」梅若玄祥※、「角田川」山田純夫※、「小鍛治」観世喜正(『としま能の会』※、『国立能楽鑑賞教室』)、「経正・替装束」寺井榮、「楊貴妃」梅若万三郎※、「女郎花」柴田稔※、「水掛聟」善竹十郎、「藤戸」角寛次朗※、「景清」塩津哲生、「歌占」山中一馬※。(※印は紙面に写真掲載)

インタビュー

流儀を越えたリレー公演
~辰巳満次郎氏に聞く~

▼9月に宝生能楽堂と矢来能楽堂で行われる『能楽堂リレー公演』は、全国の能楽堂の有効活用を考える〈能楽堂ネットワーク協議会〉が新たに企画したもの。シテ方宝生流の辰巳満次郎氏が中心となって立ち上げた同組織は、主に海外からの旅行者向けに「日本に行けば能が観られる」という状況をつくるために、今後様々な活動・企画を展開していくという。この旗揚げにいたるまでの経緯や意義、今後の活動などについて辰巳氏に伺った。

「安宅」二対/長谷部 浩

▼6月9日、10日の2日間、国立能楽堂で行われたふたつの「安宅」(9日・浅見真州、10日・友枝昭世/ともに『日経鑑賞能』)を、演劇評論家の長谷部浩氏が報告する。両日とも舞台写真掲載。

中勘助と能(1)

野上豊一郎との交友と「能の見はじめ」/木内 英実

▼小説「銀の匙」の作者として知られる中勘助の能との関わりを、東京都市大学準教授で近代文学研究者の木内英実氏が、彼の生い立ちや作品を通して考察する。連載第一回目の今回は、中勘助と能楽研究家の野上豊一郎が同級であったことなどを紹介する。

能楽テレビ放送 記録と思い出(終)

異色の公演で多様化/柳沢 新治

▼元NHK能楽番組担当ディレクターの柳沢新治氏による能楽テレビ放送史最終回。今回は1999(平成11)年〜2000(平成12)年。能(観世榮夫)と舞踏(大野一雄)が出会った『無』(構成・演出=岡本章/※舞台写真掲載)など、話題性のあるものがとり上げられた時期だった。

《関西の舞台から》観金立合い一日/澤木 政輝

▼関西の舞台から、6月26日『京都観世会』から「通盛」浦田保親※、「縄綯」茂山あきら、「杜若・恋之舞」杉浦豊彦。同日『金剛定期能』から、「加茂」種田道一、「自然居士」金剛龍謹※、の舞台を報告する。(※印は紙面に写真掲載)

山梨県酒折能/写真と文・石田 裕

▼6月16日、山梨で行われた喜多流『山梨酒折能』の様子を、能楽写真家の石田裕氏が臨場感ある写真で報告。

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その他の記事

▼人間国宝にシテ方観世流野村四郎氏、大槻文臧氏。能楽堂の活用を考える能楽堂リレー公演、八ヶ岳薪能、中国誤訳『風姿花伝』が再販刊行……ほか記事多数。

☆8月に行われる全国の能楽公演スケジュールを網羅した「今月の能」収録☆



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