4月10日(水)18時より観世能楽堂で、新作能「空海」(作・堂本正樹、演出・梅若実)が上演される。公演に先立ち3月25日に都内で会見が行われ、演出とシテ空海を務めるシテ方観世流の梅若実玄祥氏が出席した。
会見で、1998年の初演当時を振り返り「とにかく楽しい思い出のある作品」と述べた実氏。「能として色々と新しい挑戦をさせていただいた曲」であり、初演からこれまで「仏教絵巻のように華やかで美しい舞台に出来たらという思いで演出してきた」という。主人公(シテ)の空海については「〈偉いお坊さん〉というのではなく、とても魅力のある一人の人。そして一か八かに強い……そういう姿を思い浮かべている」そうだ。
またこの作品では、経典に節付けした「声明」を効果的に使っている。これについても「能の世界と仏教の世界は繋がっている。その摩訶不思議な繋がりの表現を感じ取っていただけるとうれしい」と述べていた。
出演はシテ梅若実、ツレ川口晃平、坂口貴信、ワキ則久英志、ワキツレ御厨誠吾、野口琢弘、アイ山本則重、囃子・松田弘之、田邊恭資、大倉慶乃助、林雄一郎、声明・高野山南山声明ほか。
料金は、SS席=12000円、S席=10000円、A席=8000円、B席=6000円、学生B席=3000円。チケット取り扱い=サンライズプロモーション東京☎0570─00─3337、https://sunrisetokyo.com/detail/1727/ 。
問合せ=ダンスウエスト☎06─6447─1950。