(公社)能楽協会、(一社)日本能楽会では、2020年のオリンピック・パラリンピック東京大会に合わせ、大規模な『能楽フェスティバル』を計12日間開催する。これについて、7月31日に国立能楽堂研修能舞台において当事業に関する記者発表会が行われた。
東京2020組織委員会による「東京2020 NIPPONフェスティバル共催プログラム」にも採択されている同事業は、大会競技が行われる国立競技場にほど近い国立能楽堂を会場に、大会期間中に各流儀の宗家、人間国宝らを一同に会して行われる〝能楽会では史上最大の〈能楽の祭典〉〞。オリ・パラの東京大会を契機に国内外に日本が誇る能楽の魅力を広く発信することを目的とする。具体的には、「多言語に対応した字幕等の活用」「専用ホームページの立ち上げ」「最先端ICT(情報通信能技術)を駆使した集客」をはじめ、パラリンピック期間中にはバリアフリー対応を強化した公演を実施を予定している。出演者は全国各地から招集し、延べ600人の能楽師の出演を予定。観客の総動員数は7200名を想定している(実施概要は本紙2019年3月号に掲載)。会見で、能楽協会理事長の観世銕之丞氏は「日本のユニークな文化である能・狂言を盛り上げて、次世代に繫いでいけるようにしたい」と抱負を述べていた。
また当日は、能楽協会と富士通株式会社のパートナーシップ契約の発表もあった。